2011年07月26日
7/26(火)曇り:『大鹿村騒動記』男女以前に幼なじみ

ブラボー!! 予想以上に良かったです。
私は映画なんてどうでも良くって、とにかく、大鹿村が映ってる、とか、大鹿歌舞伎がモチーフになってるってことで、見たかっただけなのです。
それなのに、この映画の良さったらないです! 王道を行く感じ。役者は一流、ロケの風景は身びいきをさっ引いても佳し、脚本はさらに佳し。クスクスぷっとほろ苦い笑いの続く、泣き笑い人生の山場を描いて素敵でした。
舞台は南アルプスの麓の長野県大鹿村。18年前に妻を連れて駆け落ちした幼なじみが、脳疾患で記憶をなくしつつある妻を連れて大鹿村に帰ってきて…さあ、どうする?どうなる? という筋立てです。
いきなり追い返すことも出来ず、妻も幼なじみも家に受け入れてしまう、主人公(原田芳雄)。
見ていて、ああ、この3人は男と女の仲という前に、幼なじみなんだなぁと思いました。あるよなぁと。
幼なじみの仲良し3人組みが、いつかどの時点でか、一組の男女と一人の男にならざるを得ない、大人になるということの危うさ。
40を過ぎてからの駆け落ち、という点もポイントで、駆け落ちした幼なじみ(岸部一徳)の純愛吐露も見どころです。
大人のほろ苦いラブコメを縦糸に、大鹿村の村人一丸の大鹿歌舞伎が絡み、芝居の果たす意味まで考えさせられる、良い『芝居』でした。
Posted by モリアオ41 at 23:57│Comments(0)